DX推進に欠かせないデジタル人材とは?必要スキルや育成方法、成功事例を解説!
デジタル人材は、企業のDX化に欠かせない存在です。しかし、国内ではデジタル人材の不足が課題となっています。現在人材を確保できていない企業は、これから育成や採用に力を入れていかなければ、競争に勝つのが難しくなるでしょう。この記事では、デジタル人材の概要や必要とされる理由、必須スキル、育成・採用方法、成功事例について解説します。
Contents
デジタル人材とは
ここでは、デジタル人材の概要について解説します。
DXを推進するデジタル人材
デジタル人材とは、最新のデジタル技術を使い、企業や社会に新しい価値を生み出す人材を指す言葉です。AIやビッグデータ、クラウドといった最新技術に精通しており、それぞれのツールを使いこなすスキルを有しています。
デジタル人材には、技術力の高さよりも技術を組織成長に活かすスキルが重視されます。社内の問題を解決するためにデジタル技術を活用する人が、デジタル人材と呼ばれます。
IT人材とはどう違う?
デジタル人材と似た言葉に、IT人材があります。
IT人材とは、情報サービス業やソフトウェア・サービスの提供事業に従事する人を指す言葉です。具体的には、情報システム部門やアプリ開発に従事するエンジニアのことです。両者の違いは、下記のとおりです。
- デジタル人材=デジタルを活用した、新しい価値をもたらす提供者
- IT人材=実行者(運用者)
デジタル人材は、IT人材を含む広義の概念です。
なぜデジタル人材が重視される?
ここでは、デジタル人材が重要視される理由について解説します。
国内におけるデジタル人材の現状
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が発表した「DX白書2023」によると、日本においてDXを推進する企業は69.3%にも及んでいます。
各企業が進めているDX化において欠かせない人材が「デジタル人材」です。デジタル技術の進化は急速であり、この動きに対応できる人材が必要とされています。
※参考:DX白書2023|IPA
DX推進に対する人材不足
DX化を進めるうえで、デジタル人材は必要不可欠な存在です。しかし、国内においては人材不足が深刻な問題となっています。
経済産業省がみずほ情報総研株式会社に委託した調査によると、2030年には、最大79万人のIT人材が不足すると予想されています。そのため、デジタル人材の確保・育成を効率的に進められた企業ほど、将来的に市場の優位を保てるでしょう。
※参考:平成 30 年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 (IT 人材等育成支援のための調査分析事業) - IT 人材需給に関する調査 -
デジタル人材に必須とされる4つのスキル
ここでは、デジタル人材に必須とされる4つのスキルについて解説します。
1.IT知識
デジタル人材にとって、ITの基礎知識は必要不可欠なスキルです。Webやアプリの基礎知識だけでなく、AIやIoT分野の最新技術も必要となります。
デジタル人材の最終的な目標は企業の成長であるため、ほかにも自社の課題解決に必要な知識も習得しておくのが望ましいです。
2.UI/UXの知識
DX推進における成功のカギは、ユーザー目線に立つことです。そのためには、UIとUXの知識が必要となるでしょう。
UIとは、製品・サービスとユーザーとをつなぐ接点を指す言葉です。具体的には、操作性や視認性のよさといった「使いやすさ」を示しています。UXとは、ユーザーが企業の製品・サービスを利用することによって得られる価値体験を指す言葉です。
3.プロジェクトマネージャーのスキル
デジタル人材は、社内においてプロジェクトマネージャーとしての役割を担うこともあります。
部署内ではそれぞれの従業員が違ったスキルを持っているため、全員を束ねる能力が必要となるでしょう。また、現場の要望に応えつつも、現状の課題を正しく認識して解決に向かわせていくスキルも求められます。
4.データマネジメントのスキル
デジタル人材には、データマネジメントスキルも必要です。
データマネジメントとは、データの重要性を理解し、正しく活用するスキルのことです。デジタル人材は、業務において用いる日々のデータを蓄積・管理・活用しなければなりません。
デジタル人材の育成方法
ここでは、デジタル人材の育成方法について解説します。
雇用形態の多様化
デジタル人材を育成するためには、雇用形態を多様化させる取り組みが重要です。
デジタル人材の確保に取り組む場合は、スキルを有した人材が入社しやすくなるような雇用形態を取り入れましょう。具体的には、適正な給与を支給する、柔軟な働き方を採用するなどの取り組みです。雇用環境を充実させることで、優秀な人材が加わりやすくなるでしょう。
評価の見える化
デジタル人材を育成するためには、評価制度の透明化が重要です。従業員を正しく評価することで、やる気を引き出せます。不明瞭な評価制度では、従業員のモチベーションは維持できないでしょう。また、何を学ぶことでキャリアアップできるのか理解できれば、従業員は積極的に学ぶようになります。
経営戦略の見直し
デジタル人材を育成するためには、経営戦略の見直しにも着手しましょう。
前提として、経営層がデジタル分野への理解が乏しいと、DX推進はなかなか成功しません。理解に乏しい場合は、デジタル領域に対する経営層の意識変革が必要となるでしょう。
経営に携わる人がデジタルへの知識を深めつつ、場合によっては経営戦略の見直しやビジネスモデルの改革も必要です。
十分なリスキリング
デジタル人材は、自社の研修を通して育てていくことも可能です。しかし、研修を実施するためには、研修で知識を教える人材を確保しなければなりません。
社内でリソースを確保できない場合には、専門的で高レベルのリスキリング(研修)を利用するのもおすすめです。リスキリングを活用すれば、早期の育成が可能となるでしょう。社内外にかかわらず、従業員が学べる機会を増やすことが重要です。
資格取得のサポート
スキルを客観的に評価できる資格を、従業員に取得してもらうのもデジタル人材の育成においては有効です。従業員本人にとっても大きな自信になるため、会社が積極的に資格取得をサポートする体制を整えましょう。
また、知識を深めるためのツールも、積極的に活用することをおすすめします。デジタル人材に必要なスキルは多岐にわたるため、専門ツールを用いることでプログラミングなどの必要なスキルを効率的に学べます。
デジタル人材の採用方法
採用市場において、デジタル人材の供給は少ない傾向にあります。そのため、優秀なデジタル人材に「転職したい」と思ってもらえるよう、他社にはない強みが必要となるでしょう。
リファラル採用においては、リアリティがありつつ信頼度の高い求人が求められます。従業員の生の声がわかるなど、実際に働いている人の状況が応募者にわかりやすくなるよう配慮しましょう。
デジタル人材の成功事例
ここでは、デジタル人材の育成に成功した事例を紹介します。
防災設備機器メーカーの事例
創立100年を超える某防災設備機器メーカーは、DX人材の育成強化が課題となっていました。
そこで同社は、デジタルスキルだけでなく、従業員それぞれが興味のある分野を入り口として、学ぶ習慣を身に付けてもらえる体制づくりを行いました。結果として、従業員のモチベーション向上につながり、RPAツールの開発に着手する従業員が現れるなどの効果が出ています。
プロダクションの事例
幼児・小学生向け教育からシニア向けの絵画教室まで、幅広い世代を対象にした教育サービスを提供している某プロダクションも、デジタル人材の育成に着手し、成功しました。
同社は新規事業を立ち上げるためにデジタル人材の育成を進め、従業員に基礎知識を身につけさせるべく、学習専用のツールを導入しました。導入によって基礎知識の底上げを実現できただけでなく、社内での学習モチベーションも向上しています。
まとめ
DX化が進む現代社会においては、デジタル人材をどのように確保するのかが重要な戦略となるでしょう。育成あるいは採用によって人材を確保することで、DX化に向けた取り組みが可能となります。
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