エンジニアの育成が重要な理由とは?具体的な方法やポイント・課題を解説

経験豊富なエンジニアがいれば、企業の成長につながるなどのメリットがあります。しかし、経験豊富なエンジニアを中途採用することは、簡単ではありません。このため、新卒採用した従業員を自社で育成しようと考える企業が多いでしょう。本記事では、エンジニアの育成が求められる理由や課題、方法などを解説します。自社の人材育成を担当している人は、ぜひ参考にしてください。

エンジニアの育成が求められる理由

そもそもなぜ、エンジニアの育成が必要になるのでしょうか。ここでは、3つの理由を解説します。

企業の成長につながる

高い技術を持つエンジニアを育成することは、企業の成長につながります。常に最新のスキルを身に付けるエンジニアがいれば、他社にはない武器になります。新しいビジネスチャンスの獲得につながる可能性もあるでしょう。従来のエンジニア像のままでは、将来的に高度な要求に応えられず、機会損失を引き起こす恐れがあります。

企業理念に合致する人材を育成できる

自社でエンジニアを育成すれば、企業理念に合致する人材に育てられる可能性が高まります。スキルが高い人材を中途採用や業務委託などで獲得することはできますが、自社の企業理念や環境に馴染めず能力を発揮できないケースもめずらしくありません。

しかし、他社の理念ややり方に染まっていない従業員を自社で育てれば、長期的に能力を発揮する人材を獲得できる、というメリットがあります。

育成のノウハウを蓄積できる

自社でエンジニアを育成すれば育成対象者だけでなく、指導する側の従業員の成長も促します。育成を通して、指導する側の従業員のスキルやコミュニケーション能力の向上が期待できるでしょう。

また、社内の教育体制を整備することにもつながります。エンジニアの育成を繰り返すことで、社内にノウハウが蓄積され、企業として指導する体制を整える機会になります。

エンジニアの育成における課題

エンジニアを自社で育成するとさまざまなメリットが得られますが、課題もあります。代表的な4つの課題を確認しましょう。

育成に時間を要する

エンジニアに限らず、人材育成は基本的に数日や数か月で完了しません。長い時間をかけて少しずつ育成する必要があります。このため、人手不足で激務が続く企業だと、人材育成に十分な時間をかけられない恐れがあるでしょう。

また、自社の戦力になる人材に育てられなかったり、教育体制が不十分であることを不満に感じた従業員が早期退職したりするケースも考えられます。

自社での人材育成は、長期的な人材の定着につながるだけでなく、前述のとおりノウハウの蓄積も可能であるため、事前に人材育成の体制を整えることが大切です。

指導する側の人材が不足している

業界としてエンジニアは人材不足の傾向です。このため、指導する側の人材も不足しているケースが多くなっています。また、人材の育成には、専門的なスキルとコミュニケーション能力が必要です。

人事担当者が指導を担当する場合、人手不足は解消できても十分な技術面の指導ができないケースもめずらしくありません。新卒採用で従業員を確保しても、しっかりした人材育成が行えず、業績の向上にならないこともあります。

成長しているか分かりにくい

自社で人材育成を行う場合、指導を受ける従業員が、どれくらい成長しているかが分かりにくい場合もあります。とくに、外部のセミナーや講師からの指導を受けた場合は、成長の度合いを図りづらいでしょう。

この課題を解決するためにも、適度に社内での研修を並行して実施する必要があります。従業員とコミュニケーションを取ったり、チェックシートを用いたりして成長を確認するようにしましょう。

育成した人材が定着しない

時間とコストをかけて人材育成を行っても、人材が定着するとは限りません。事実、人材が定着せず、退職してしまうことに悩む企業は多いです。

スキルを身に付けた従業員が自社に還元する前に退職した場合、費やした時間・コストは無駄なものになってしまいます。

なお、従業員が退職する理由は待遇や労働環境などが多い傾向にあります。働き方の多様化で、転職を考えた際のハードルが下がっていることが背景にあると考えられています。自社に人材を定着させるためにも、企業としての整備が重要です。

エンジニアを育成する方法

では、自社でエンジニアを育成する場合、どのような方法を用いるとよいのでしょうか。

OJTを実施する

OJT(On the Job Training)とは、実際の業務を通じて上司や先輩が育成対象者を指導することです。現場で必要になる業務内容を指導できるため、効率的な育成ができる点がOJTのメリットです。また、指導中のやり取りすることで、コミュニケーションが取れ、信頼関係の構築につながりやすいという特徴もあります。

一方で、指導が厳しかったり、育成体制が不十分だったりすると、指導する側・指導される側の両方の従業員に負担がかかります。

Off-JTを受講する

Off-JT(Off the Job Training)とは、業務外で研修を実施して人材を育成する方法です。プロの指導者が複数の従業員に対して、業界内のような広い範囲の知識や技術を一括で指導するケースが多いです。

応用力を身に付ける機会となる一方で、一定の費用が発生します。また、学んだ内容を自社の業務に活用できない可能性もある点に注意が必要です。

社内で勉強会を開催する

社内で従業員同士の勉強会を開催する方法も有効です。参加した従業員は、情報を交換したり、疑問を解決したりできます。企業としては、研修費や交通費を抑えて、業務内の知識や技術を従業員同士で共有してもらえます。社内における仕事の効率化につながるでしょう。

また、異なるタスクを担う従業員同士が交流する機会を設けることで、社内のコミュニケーションの活性化も実現します。ただし、勉強会を開催するためには、指導スキルを持った従業員が不可欠です。

eラーニングを受講する

eラーニングとは、デバイスを活用して学習を進める方法です。インターネット環境さえあれば学習できるため、時間や場所を問わず気軽に受講できます。業務の合間に学習することも可能です。ただし、知識を得られても実践は学べないため、別途機会を設ける必要があります。

エンジニア育成のポイント

自社でエンジニアを育成する際に役立つ4つのポイントを解説します。

長期的な目線で進める

エンジニアに限らず、人材の育成には、長期的な目線が欠かせません。短期間で従業員を指導しようとして、内容を詰め込みすぎてしまうと、プレッシャーや焦りを感じさせてしまいます。育成対象者のモチベーションを低下させる原因にもなりかねません。

エンジニアを育成する際は、知識の習得を図るだけでなく、それぞれの従業員に合わせて計画を柔軟に調整することが大切です。常に適切な指導を実施するためにも、適宜内容を更新し続けるようにしましょう。

相談しやすい環境を作る

指導を受ける従業員は、慣れない業務や人間関係などからストレスを感じる可能性があります。このため、企業としてストレスや悩みなどを気軽に相談できる環境作りが必要です。

悩みを相談するための部署があったり、従業員同士のコミュニケーションが活発だったりすると、ストレスを抱えた従業員が相談しやすくなります。相談しやすい環境を整え、指導を受ける従業員がスキルの習得に集中できるようサポートしましょう。

自発的に学ぶ文化を作る

企業として、従業員が自発的に学びたいと考える文化を作り出すことも大切です。多くの企業は人材不足という問題を抱えています。このため、従業員は多忙で新たなスキルの取得が難しい環境にあるでしょう。自発的に学ぶ文化がなければ、エンジニアの育成が思うように進まない可能性があります。

たとえば、自発的に学習する従業員を昇給させたり、表彰されたりなどすると積極的な学習を促せるでしょう。また、社内で定期的な勉強会を実施すると、自発的な学習のきっかけとなるかもしれません。

進捗の管理やフィードバックを実施する

人材育成に取り組んでいる間は、定期的に進捗状況の管理やフィードバックを実施するとよいでしょう。報告・連絡・相談する機会を設けて、指導する側とされる側の両方の認識をそろえるようにします。また、学習内容に対してフィードバックを実施することで知識を定着させ、成長を早めることもポイントです。

まとめ

自社でエンジニアを育成すれば、企業の成長につながったり、ノウハウを蓄積できたりといったメリットを得られます。しかし、指導する側の従業員のスキルが必要だったり、育成した人材が自社に定着しなかったりといった、課題を感じる可能性も否定できません。自社で育成を進めることが難しい場合は、派遣サービスを利用する方法がおすすめです。

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