インフラエンジニアとシステムエンジニアの違いとは?仕事内容や将来性などを比較

IT業界で活躍するエンジニアの代表的な職種として、インフラエンジニアやシステムエンジニアがあげられます。すでにこれらの職種として働いていても、違いを正確には把握できていないという人もいるかもしれません。この記事では、インフラエンジニアとシステムエンジニアの違いについて解説します。それぞれの職種に必要なスキルや将来性などについても解説するため、ぜひ参考にしてください。

インフラエンジニアとシステムエンジニアの違い

インフラエンジニアは、ITインフラ全般に幅広く対応する仕事です。一方、システムエンジニアは、ITシステム全体の設計、開発、運用などを担う仕事です。

インフラエンジニアとは

インフラエンジニアとは、ITインフラ全般に携わる職種です。IT業界では、ネットワークによりデータや情報をやり取りするための環境をITインフラと呼びます。インフラエンジニアは、ネットワークを安心かつ快適に利用できるよう、最適な環境を整備する役割を果たします。

インフラエンジニアの仕事内容

インフラエンジニアの仕事内容は、設計、構築、テスト、運用保守などです。以下で詳しく解説します。

設計

インフラエンジニアは新しいITインフラに対する顧客の要望を把握し、それを踏まえて設計します。設計においては仕様書や設計書などを作成し、満たすべき要件や機能などの詳細を記載する必要があります。

構築

仕様書や設計書をもとにしてITインフラを構築する作業もインフラエンジニアが対応します。構築には、サーバーをはじめとするハードウェアやネットワーク回線の配置なども含まれています。

テスト

ITインフラを構築したら、その環境が正常に動作するかチェックするためのテストを行います。不具合が生じた場合は原因の分析と修正が必要です。そのためには、障害が発生している場所を予想するスキルが求められます。

運用保守

運用を開始した後は、正常な状態を維持するためにソフトウェアのアップデートやメンテナンスを定期的に行う必要があります。トラブルが発生した際の原因の特定や対処もインフラエンジニアが対応します。

インフラエンジニアの給料と年収

正社員のインフラエンジニアの平均年収は546万円です。ただし、中途採用の市場に限定すると、年収の相場は500万~700万円となっています。

インフラエンジニアの実際の年収は、実務経験やスキルによっても大幅に変動する可能性が高いです。具体的には、5年以上の実務経験により高いスキルや実績があるエンジニアなら、年収1,000万円を超えるケースもあります。

インフラエンジニアの必要なスキル

インフラエンジニアには、さまざまなスキルが求められます。必要なスキルについて解説します。

サーバーとネットワークのスキル

インフラエンジニアには、サーバーとネットワークのスキルが不可欠です。サーバーについては、主にWindows、Linux、Unixの知識が求められます。専門性も重要ですが、幅広い技術や製品に触れて新しいアイデアを生み出せる人材はより貴重です。

今後はInfrastructure as a Codeが増加すると考えられるため、プログラミング言語の知識やスキルも必要になるでしょう。

セキュリティのスキル

インフラエンジニアには、セキュリティのスキルも必要です。サーバーは外部から攻撃を受けるリスクがあり、ITインフラを守るためにセキュリティに関する知識やスキルを持ち合わせていなければなりません。ネットワークへの侵入を防ぐには、セキュリティ管理の徹底が求められます。

クラウドの構築スキル

インフラエンジニアとして業務に携わるうえでは、クラウドの構築スキルの重要性も増しています。近年、ITインフラをクラウド上に構築するIaaSを活用するケースが増加しているからです。具体的には、AWS、GCP、Azureなどの知識を身につける必要があります。実務経験がない場合でも、クラウドの構築スキルの有無は人材を見極める重要なポイントになります。

インフラエンジニアの将来性

インフラエンジニアは、将来性のある職種です。IT業界ではクラウド、AI、IoTといった新しい技術が開発されており、それらの導入を進めるにはインフラエンジニアが不可欠です。

インフラエンジニアは専門的な職種ですが、基礎を押さえれば未経験からでも目指せます。IT業界はそもそも変化が激しい分野であり、インフラエンジニアの仕事内容は今後さらに変化する可能性もあります。常に最新の技術を学び続ける意欲のある人材は、将来にわたって長く活躍できるでしょう。

システムエンジニアとは

システムエンジニアとは、ITシステム全体の設計、開発、運用などを担当する職種です。クライアントの課題や要望をヒアリングし、それらの解決を目指せるシステムについて検討します。そのうえで実際にシステムの開発を進め、プログラミングをはじめとする現場の業務にも対応します。

システムエンジニアの仕事内容

システムエンジニアの仕事内容は、要件定義、設計、テスト、運用保守などです。以下で詳しく解説します。

要件定義

要件定義は、クライアントから話を聞き、どのようなシステムが必要なのか明らかにするための業務です。また、クライアントの要望に応えるために何が必要か考え、具体的な手段を検討します。

設計

システムエンジニアが対応する設計には、基本設計と詳細設計があります。基本設計とは、要件定義で定めた内容に従い、クライアントのニーズの実現を目指してシステムそのものを設計する作業です。必要な画面や項目などについても、基本設計の段階で検討します。

詳細設計とは、基本設計を踏まえ、プログラムの構成や処理内容などをより詳細に検討する作業です。詳細設計を終えるとプログラミングを開始するため、効率的に開発できるように必要な情報をまとめます。そのため、プログラミングを含む開発全般の幅広い知識が必要です。

テスト

開発を終えてシステムが完成したら、当初の設計通りに動作するかテストを実施します。テストとフィードバックを繰り返して調整し、クライアントに提供できる状態を目指します。問題がある場合は、解決するまで試行錯誤が必要です。

運用保守

システムの運用を開始した後も、保守により障害の発生に備える必要があります。状況に応じてシステムの改修やアップデートなどにも対応します。システムエンジニアはシステムを作り上げるだけでなく、安定的な稼働もサポートする仕事です。

システムエンジニアの給料と年収

正社員のシステムエンジニアの平均年収は501万円です。ただし、中途採用の市場に限定すると、年収の相場は400万~600万円となっています。

同じシステムエンジニアでも実際に担当する業務によって年収には差があり、すべてのシステムエンジニアの平均年収が500万円前後となっています。たとえば、プロジェクトマネージャーの平均年収は733万円です。また、バックエンドとフロントエンドの開発ができる場合も高収入を目指せる可能性があります。

システムエンジニアの必要なスキル

システムエンジニアには、どのようなスキルが求められるのでしょうか。必要なスキルについて解説します。

幅広いIT知識

システムエンジニアには幅広いIT知識が必要です。クライアントの要望を把握してシステムに落とし込むためには、さまざまなIT知識を駆使しなければなりません。なお、開発作業には携わらないとしても、一連のワークフローについての理解が求められます。

コミュニケーションスキル

システムエンジニアはクライアントやプログラマーなどさまざまな立場の相手と関わりながら仕事を進めるため、高いコミュニケーションスキルも重要です。プロジェクト全体の進捗管理にも対応するため、他職種の人と円滑にやり取りできる必要があります。

なお、プロジェクトを管理するためにはコミュニケーションスキルだけでなく、タイムマネジメント、スケジュール管理、調整、事務処理能力など幅広いスキルも求められます。ITの専門性に長けているだけでなく、社会人として一般的に必要とされるスキルも身につけている人材が理想的です。

プログラミングスキル

システムエンジニアとして詳細設計に携わる場合は、プログラミングの知識も必要です。また、要件定義においても、クライアントからの質問に適切な回答をするにはプログラミングの実務経験があるとよいでしょう。

業務上で実際にプログラミングを行わないとしても、システムエンジニアとして働くうえではプログラミングの知識やスキルがあると役立つ可能性が高いです。

システムエンジニアの将来性

システムエンジニアの将来性は、高いといえます。ほとんどの企業でITを活用した業務効率化が推進されているため、システムエンジニアの存在意義はより高まっている状況です。IT化のニーズは今後も拡大すると考えられており、システム開発に対する需要は今後も安定しているでしょう。

また、少子高齢化によって労働人口が減少しており、システムエンジニアの人材も不足しています。この状況は続く可能性が高く、スキルをもつシステムエンジニアがさらに重宝される場面は多いと予想されます。

まとめ

インフラエンジニアとシステムエンジニアはいずれも専門性が高く、IT化が進む中で高い需要のある職種です。インフラエンジニアはITインフラ全般を扱っており、システムエンジニアはIT 全体の設計、開発、運用保守などに対応しています。

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