SIerの業界地図と仕事内容|特徴や依頼時の流れについても徹底解説
Slerを活用する際には、業界地図について知ることも重要といえます。SIerの業界地図や業界ごとの特徴を把握し、依頼先の選定に役立てるのがポイントです。本記事ではSIerの業界地図についての情報と、具体的な依頼時の流れなどを解説します。SIerの利用を検討している場合には、ぜひ参考にしてください。
Contents
業界地図とは
業界地図とは、各業界ごとに最近の動向、業界規模、トレンド情報、主要となる企業の順位や業績、企業同士の関係性などを把握できる情報源です。
地図のように業界に属する企業がマッピングされているのが特徴で、企業の規模や関連性が分かりやすいレイアウトでまとめられています。業界地図を活用することで、企業の位置づけが確認できるため、依頼時の判断材料として活用可能です。
SIerの業界地図
SIerとは、システムの導入や開発などを請け負う企業を指します。昨今SIerの注目が高まり、業界地図を参考に依頼する企業も増えています。
SIerの業界地図を活用する際には、まずSIerの種類についての理解が必要です。以下では、SIerの業界地図を活用するための知識として、SIerの種類について解説します。
メーカー系SIer
メーカー系SIerとは、パソコンやサーバーなどを開発するメーカーが親会社であるSIerを指します。大手メーカー企業から独立しているケースや、その傘下のまま案件を請け負っているのが特徴です。親会社の製品を活用した事業を得意とし、開発環境を整えやすいのがメーカー系SIerの魅力といえます。
ユーザー系SIer
ユーザー系SIerとは、親会社の情報システム部門が独立してできた企業のことです。基本的には親会社のユーザーのために、システム構築を行うのが仕事です。
例えば、通信や商社、銀行などがユーザー系SIerを持ち、幅広いジャンルの仕事を受けています。また、親会社とそのグループ会社から受ける案件だけでなく、外部からも仕事を受注することもあります。
独立系SIer
独立系SIerは親会社を持っていない企業を指します。親会社のルールやシステムに縛られず、案件に合わせて柔軟な対応ができる点が特徴です。独立系SIerでは、上位のSIerにエンジニアを客先常駐させる場合こともあります。
外資系SIer
外資系SIerとは、その名の通り外資系企業が母体となっているSIerです。世界的に活躍している企業を親会社に持つため、さまざまなノウハウを活かして高い技術を発揮してくれるでしょう。
コンサル系SIer
コンサル系SIerとは、経営戦略など上流工程の業務に強みを持つSIerのことです。自社の課題解決に必要な施策を考案したり、具体的な対策の実行を手助けしたりといった支援が行われます。第三者の視点から企業の課題を新たに発見してくれたり、指摘してくれるケースもあるため、事業改善に役立つでしょう。
業界地図のSIerの特徴
業界地図におけるSIerの特徴には、各種それぞれに違いがあります。以下を参考に、各SIerの特徴を把握してみてください。
メーカー系SIerの特徴
メーカー系SIerは大手企業の傘下にいることが多いため、安定したシステムを提供してもらえる可能性が高いです。親会社のハードウェアと組み合わせて、事業に効果的な提案をしてくれます。信頼できるメーカーが母体にいるという点で、安心して依頼できるのが特徴です。
ユーザー系SIerの特徴
ユーザー系SIerは、母体となる親会社からの仕事をメインに受注する企業が多数あります。多くのジャンルを経験したエンジニアが在籍している可能性が高く、高度なスキルを有する人材の提供に期待できます。
独立系SIerの特徴
独立系SIerは元々親会社を持たないため、依頼に対して柔軟に対応してくれるのが特徴です。主に外部企業から依頼されたシステム開発を担当します。多種多様な分野の仕事を手がけるため、幅広いスキルと知識を身につけた人材が多くいます。
外資系SIerの特徴
外資系SIerは、難易度の高いシステムを構築する際に役立つ技術を提供してもらえるのが特徴です。エンジニア自体が語学堪能であるケースも多く、海外向けのプロジェクトを進行する際には条件がマッチすることが多くあります。一方で、外資系SIerはほかのSIerと比較してコストが高く、想定よりも予算がかかる可能性がある点に注意しましょう。
コンサル系SIerの特徴
コンサル系SIerは、経営課題を解決するために企業のトップ層とのやり取りを経験しているエンジニアが多く在籍しています。そのため業界の動向やトレンドに詳しく、根拠のある具体的な提案を得られる可能性が高い点が特徴です。また、早くから重要な業務を担当するケースも多いため、若くても実力のあるエンジニアとマッチすることが多いです。
SIerへ依頼したときの作業内容
SIerに依頼をした場合、いくつかの手順を通した上で実際に作業を開始します。事前にSIerに依頼した後の流れを把握し、スムーズに事業を進める算段をつけておくと良いでしょう。
以下では、SIerに依頼した場合の作業内容・流れについて解説します。
システム提案や見積もりなど
まずは依頼するSIerを選定し、任せる業務内容を伝えます。SIerの営業担当者がシステム提案や見積もりを出してくれるため、それを参考にほか企業との相見積もりを行いましょう。
SIerの営業担当者からさまざまな提案を受けた上で、受注したい企業と契約を結びます。
要件定義
業務を開始するためには、まず要件定義が欠かせません。要件定義で依頼したい業務内容やプロジェクトの流れ、システムに必要な機能などをまとめます。
要件定義が曖昧なままだと、プロジェクトが始まってから問題に発展するケースがあります。SIerの担当者と綿密にコミュニケーションを取り、プロジェクトの全容を明確にするのが重要です。
基本的な設計
要件定義を終えたら、システム構築やデータ・出力などの基本設計を実施します。大規模なシステムを扱う場合には、この段階で適切な設計書を作成する必要があります。また、属人化を防ぐためにも、誰がみても分かりやすい設計書かどうかをチェックすることも重要です。
詳細設計
基本設計を決定した後には、詳細設計の作成に移行します。ユーザーにみえない部分の設計を実施し、質の高い設計書を作成するように努めます。
開発
開発の段階では、詳細設計書をもとにプログラミングを実施します。開発規模によって必要なプログラマーの人数が変わるため、事前に目安を決めて人手不足が起きないように備えます。
テスト
プログラミングで構築したシステムが正常に動くかどうか、テストを実施して確認します。バグの確認と排除、不具合の発生した原因の究明や報告などが目的です。必要に応じてプログラマーやシステムエンジニアに状況を報告し、構築・設計を見直すケースもあります。
納品
それぞれの工程を経て完成したシステムに問題がなければ、そのまま納品してプロジェクト終了となります。納品予定日に間に合うように、スケジュールを緻密に計算した上でプロジェクトを開始するのが重要です。
まとめ
SIerに業務を依頼する際には、業界地図が役立ちます。業界地図でトレンドや動向を確認し、自社がやりたいことを実現できる企業に依頼しましょう。
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