SIerはどのようなサービス?特徴や種類、依頼時のメリット・デメリットを解説
SIerは「エンジニアが足りない」「開発環境が準備できない」といった企業にとって、必要な労働力を提供してくれるサービスです。SIerを上手に活用することで、プロジェクトの発足が現実的なものとなるでしょう。本記事では「SIerとは何か」という基本的な部分から、依頼時の具体的なメリット・デメリットを解説します。
Contents
SIerはどのようなサービスなのか
SIerを利用する際には、まずサービスとしての特徴を理解する必要があります。以下では、SIerというサービスの基本的な概要について解説します。
SIerはシステム開発や運用などを総合的に請け負うサービス
SIerとは、「System Integration」の略称です。システム開発や運用など、ITプロジェクトに関する総合的な事業を請け負うサービスを指します。プロジェクト全体をカバーすることもあれば、特定の業務のみを請け負って事業に参加することもあります。
SIerの読み方
SIerは、「エスアイヤー」と呼ぶことが一般的です。省略せずにシステムインテグレーターと呼ぶケースや、頭の「SI」を取って「エスアイ」と呼ぶこともあります。
いずれの呼び方も間違いではないため、エスアイヤー、システムインテグレーター、エスアイはすべてSIerを指すと考えて良いでしょう。
SIerに注目が集まっている理由
近年はエンジニア不足の背景などがあるため、SIerの存在に注目が集まっています。以下では、SIerに注目が集まる主な理由について解説します。
AIの活用も検討されている
近年は開発環境にRPAやAIなどを活用し、業務効率の改善を進めるケースが目立っています。そのため、自動化が得意な人材が介入する機会がSIerに多くなり、SaaSの開発や活用も増えている点が注目度に関係しています。
今後もRPAやAIの活用が進むと予想されるため、それにあわせてSIerの活躍も広がる可能性があるでしょう。
SIerとは長期的な付き合いも検討できる
SIerはシステムを開発して終わりではなく、その後の保守や運用までサービスに含まれます。長期的な関係性を構築しやすいため、ITリテラシーの低い職場や開発環境が整わない企業にとって、良いパートナーとなる可能性があります。
長期的に自社を支援してくれる存在が求められる場合には、SIerとの契約が検討されるでしょう。
SIerの主な種類
SIerには複数の種類があり、それぞれ特徴が異なっています。以下では、SIerの主な種類と特徴について解説します。
メーカー系SIerの特徴
メーカー系SIerとは、ハードウェアを製造しているメーカーから独立したSIer企業のことを指します。親会社のハードを活用した事業がメインとなり、開発やシステムの提案などを実施しているケースが多くあります。
ユーザー系SIerの特徴
ユーザー系SIerとは、親会社の情報システム部門が独立したSIer企業です。製造、金融、商社といったメーカーが親会社となるため、依頼内容によっては専門的な知見を活かせる点が特徴といえます。
独立系SIerの特徴
独立系SIerとは、親会社を持たずに独自で経営しているSIer企業です。顧客のニーズに合わせて柔軟な対応が可能な一方、経営状況が安定しないことが懸念されます。
外資系SIerの特徴
外資系SIerとは、海外の親会社を持つSIer企業です。グローバルに事業展開をしているため、国内SIerにはない独自のノウハウを活用できるケースも多いです。
SIerに依頼できる仕事内容
SIerに依頼できる仕事内容は、幅広い領域にわたります。自社に必要な業務を依頼できるのか、事前に確認しておくと良いでしょう。以下では、SIerに依頼できる具体的な仕事内容について解説します。
システムやアプリケーションの開発
システムやアプリケーションの開発は、SIerにとって仕事内容のメインとなっています。自社オリジナルのアプリや職場環境に適したシステム開発を目指す際には、SIerの力を借りることも検討されます。
そのほか、要件定義を行ったり、自社に必要なシステムやアプリを第三者視点で提案したりといった支援も受けられます。
完成後の保守運用
システムが完成した後の保守運用も、SIerに依頼できる仕事内容の1つです。開発に携わったエンジニアの手によって保守運用が実施されるため、万が一のトラブルにも早急な対応が期待できます。
保守運用までを任せる場合には、契約時にその旨を伝え、長期的な関係性を構築する準備をしましょう。
コンサルティング業務
SIerによっては、企業へのコンサルティング業務を担当するケースもあります。企業の課題を明確にして、具体的な解決策を導き出すこともSIerに任せることが可能です。
IT関係の課題を抱えている場合には、システム・アプリ開発などとあわせてコンサルティング業務をSIerに依頼することも考えられます。
SIerを活用するメリット
SIerを活用することには、事業にさまざまなメリットを与えます。以下では、SIerを活用する際のメリットについて解説します。
SIerにはプロジェクトを一気通貫で任せられる
SIerは開発プロジェクトを総合的に請け負ってくれるため、一気通貫で仕事を任せられる点がメリットです。最初から最後まで同じエンジニアに仕事を任せられることから、安心感や信頼感が生まれやすいといえます。
エンジニアの採用コストを抑えられる
SIerに依頼することで、エンジニア採用にかかるコスト削減につながる点もメリットです。エンジニアを1人ひとり採用する必要がないため、開発環境を最小限の手間とコストでそろえられます。
可能な限りコストを削減してエンジニアと開発環境を準備したい場合には、SIerの活用が優先されるでしょう。
SIerの活用時に注意すべきデメリット
SIerの活用時には、注意すべきデメリットもあります。
以下を参考に、SIerへの依頼時に考えられるデメリットをチェックしておきましょう。
SIerの種類によっては融通が効かないことも
親会社を持つSIer企業は、依頼内容や仕事の方法に融通が効かないケースもあるため注意が必要です。仕事の際には親会社のシステムを使う必要があるなど、制約があるパターンもあります。そのため、依頼先を慎重に選ばないと、想定していた開発スピードを実現できない可能性があります。
独立系SIerは経営状態に注意
独立系SIerは親会社を持たないため、経営状況が悪化するケースも珍しくありません。企業が倒産すると当然プロジェクトも頓挫するため、依頼前に経営状況を確認する必要があります。
特に長期の契約を結ぶことを検討している場合には、安心して任せられるSIer会社を探しましょう。
SIerだけでなく「エンジニア派遣サービス」も注目
エンジニア確保や開発環境の人材不足を解消する際には、SIerだけでなく「エンジニア派遣サービス」の活用も検討されます。
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求める開発環境やプロジェクトに必要なスキルを持つ人材を、スムーズに確保できることが特徴です。エンジニアのスピーディな確保を目指す際には、エンジニア派遣サービスの活用もおすすめです。
まとめ
SIerは一気通貫でプロジェクトを任せられるサービスとして、多くの企業を支えています。エンジニア不足が慢性的になっている企業や、開発環境を構築する人材をまとめて確保できない企業にとっては、SIerの活用が問題解決につながる可能性があるでしょう。
まずはSIerの特徴を確認し、導入に必要な準備を進めてみることもポイントです。
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