紹介予定派遣の手数料はどのくらい?計算方法や相場、発生するタイミングを解説

人材派遣の形態の1つに「紹介予定派遣」があります。一般的な人材派遣とは仕組みが異なるため、手数料がどの程度かかるか不安に思う企業も多いでしょう。そこで本記事では、紹介予定派遣の手数料の計算方法や相場などを解説します。

紹介予定派遣の概要をおさらい

紹介予定派遣とは、直接雇用を前提とした人材派遣のことです。人材派遣会社から紹介されたスタッフに最長6か月間自社で働いてもらい、その期間中に正式採用の可否を判断して、双方合意がとれた場合は直接雇用に切り替えます。そのため、一般的な人材派遣とは異なり、派遣期間はいわゆる試用期間のような位置づけです。

紹介予定派遣の手数料が発生するタイミング

紹介予定派遣における紹介手数料は、正式採用が決まった段階で発生します。ただし、派遣期間中には、一般的な派遣契約と同様に派遣料金を支払います。そのほかには、派遣の開始前の着手金などは発生しないため安心です。

紹介予定派遣の手数料の計算方法・相場

ここからは、紹介予定派遣の手数料の計算方法や相場について解説します。

派遣期間中の派遣料金

派遣料金の計算式は「時間単価×実働時間」です。このうち、約3割が人材派遣会社に支払う手数料となるのが相場ですが、手数料は人材派遣会社によって異なります。

たとえば派遣スタッフの月給が30万円なら、実質的には派遣スタッフに20万、人材派遣会社に10万ずつ支払う計算です。ただし、人材派遣会社はここから派遣スタッフの社会保険料や教育訓練費、福利厚生費、派遣会社の運営費や人件費などを支払うため、実際の利益率は1.2%程度とされています。

採用決定時の紹介手数料

正式採用が決定したときの紹介手数料は、紹介予定派遣で働くスタッフの理論年収をもとに算出します。そのため、一概に手数料はいくらとは言い切れませんが、相場としては「理論年収×15〜30%」になる場合が多いでしょう。たとえば、理論年収が500万円、手数料率が20%の場合、紹介手数料は100万円となります。

紹介予定派遣と一般的な人材派遣の違い

ここからは、紹介予定派遣と一般的な人材派遣の違いをさらに詳しく解説します。

一般的な人材派遣とは?

一般的な人材派遣とは、人材派遣会社と契約を結び、自社に適した人材を派遣してもらう形態のことです。紹介予定派遣とは異なり直接雇用を前提とせず、一定の期間を定めて派遣契約を結び、満了するごとに更新可否を判断します。また、派遣期間は最長3年を限度としてさまざまです。

一般的な人材派遣の手数料

一般的な人材派遣では、紹介予定派遣の派遣期間と同じく、派遣料金の支払いが必要です。また、これも同様に、派遣料金には人材派遣会社への手数料も含まれます。

紹介予定派遣と無期雇用派遣の違い

人材派遣の形態の1つに「無期雇用派遣」というものがあります。紹介予定派遣とは異なる仕組みであるため、違いをきちんと把握しておきましょう。

無期雇用派遣とは?

無期雇用派遣とは、契約期間の定めがない派遣形態のことです。基本的な仕組みは一般的な人材派遣と同じですが、派遣期間の制限がなく、長期間働いてもらいやすいという特徴があります。また、派遣されていない期間も人材派遣会社との雇用関係が続くため、派遣労働者にとってもメリットが大きい派遣形態です。

無期雇用派遣の手数料

無期雇用派遣では、一般的な人材派遣と同じく、派遣期間中は派遣料金が発生します。派遣期間終了後も派遣労働者には給与や休業手当が支払われますが、これは人材派遣会社が負担するものです。

紹介予定派遣と人材紹介の違い

紹介予定派遣と人材紹介は、言葉の響きは似ていますが、それぞれまったく異なる概念です。ここからは、人材紹介とはどのようなサービスなのか、手数料の相場も含めて解説します。

人材紹介とは?

人材紹介とは、企業が求める人材を紹介するサービスのことです。人材紹介会社と求職者の間に雇用関係はなく、あくまで条件にマッチする人材を紹介するだけです。人材紹介は人材派遣ではないので派遣期間はなく、最初から直接雇用となります。

人材紹介の手数料

人材紹介では、紹介した人材の採用決定時に紹介手数料が発生します。紹介予定派遣よりも手数料が高い傾向があり、理論年収の30~35%が相場といわれています。

紹介予定派遣を活用するメリット

紹介予定派遣を活用すると、次のようなメリットを期待できます。

  • 採用後のミスマッチを回避できる
  • 採用活動の手間を削減できる
  • 早期離職を防止できる

それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。

採用後のミスマッチを回避できる

紹介予定派遣では、派遣期間を双方の見極め期間として活用できます。履歴書や面接だけでは見えない部分までしっかりと確認したうえで採用できるため、ミスマッチの回避につながるでしょう。「社風に合う人材がほしい」「ポテンシャルを重視したい」という場合にもおすすめです。

採用活動の手間を削減できる

人材派遣会社が求める条件に合う人材を集めるため、自社で採用活動をする場合と比べて手間がかからないというメリットもあります。人材派遣会社が候補者のピックアップを請け負うことにより、採用担当者は選考に集中することも可能です。

早期離職を防止できる

派遣期間中は人材派遣会社からのフォローを受けながら、双方の意向や要望のすり合わせができます。労働者側も社内の雰囲気を確認してから入社できるため、長期の就業につながりやすい点もメリットです。

紹介予定派遣を活用する際の注意点

紹介予定派遣を活用する際は、次のポイントに注意しましょう。

  • 労働者が継続を希望するとは限らない
  • 候補者が限られる

それぞれの注意点について、以下で詳しく解説します。

労働者が継続を希望するとは限らない

紹介予定派遣では、双方の合意があってはじめて直接雇用に転換できます。そのため、自社が継続を希望したとしても、労働者から辞退されてしまう可能性はゼロではありません。

候補者が限られる

紹介予定派遣は、人材派遣会社に登録している労働者のなかから、紹介予定派遣を希望する人のみが提示される仕組みです。そのため、一般的な人材派遣と比べると候補者が少なく、必ずしも希望どおりの人材が見つかるとは限りません。

【Q&A】紹介予定派遣に関するよくある質問

はじめて紹介予定派遣を利用する企業は、なにかと不安がつきものでしょう。ここからは、紹介予定派遣のよくある質問に答えていきます。

直接雇用後、早期に退職した場合はどうなる?

双方合意のうえで直接雇用に至っていると判断されるため、万が一、人材が早期退職した場合も原則的に手数料の返金対応はありません。人材の早期離職を防ぐためには、労働環境の整備や適切なフォローなど、企業側にも努力が求められるでしょう。

有給休暇はいつから付与する?

有給休暇の付与条件となる就業日数は、直接雇用に切り替わってからカウントしはじめます。そのため、基本的には直接雇用後6か月で付与することになるでしょう。

直接雇用の際、正規雇用する必要はある?

必ず正規雇用にしなければならないという決まりはありません。そのため、派遣期間の終了後は非正規雇用として直接雇用することも可能です。ただし、直接雇用は、あくまで労働者の合意を得たうえで成立するものです。そのため、労働者側が正規雇用を希望している場合は、辞退されてしまうリスクがあります。

まとめ

紹介予定派遣とは、直接雇用を前提とした人材派遣です。一般的な人材派遣とは異なり、派遣期間中の派遣料金とは別に、採用決定時の紹介手数料が発生します。

手数料はかかりますが、派遣期間中に人材の適性を見極められるため、採用後のミスマッチが起こりにくい点がメリットです。また、人材派遣会社が求める条件に合う人材を代わりにピックアップしてくれるため、採用活動にかかる労力も削減できます。

手数料の目安やメリット・デメリットを把握したうえで、紹介予定派遣を上手に活用しましょう。

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