トラブルシューティングの手順や実施のポイント|関連する最新情報も解説

社内でITインフラやシステムに問題が起きた場合、トラブルシューティングを実施して、原因究明を行い改善策を検討しなければいけません。本記事では、トラブルシューティングに対応することになった人のために、トラブルシューティングの手順や実施する際のポイントを解説します。トラブルシューティングに関する最新情報についても解説するため、ぜひ参考にしてください。

トラブルシューティングとは

トラブルシューティングとは、どのようなときに何を行うものなのでしょうか。定義や考え方を解説します。

トラブルシューティングの定義

トラブルシューティングとは、ITインフラやシステム、プログラムなどに問題が起きた際に、原因を究明して解決策を考えることです。またそれらを実施し、その機能を正常な状態に回復させるまでをいいます。

トラブルシューティングは問題解決の手法であるため、幅広い分野で使用され、トラブルシュートと呼ばれる場合もあります。IT業界での主なトラブルシューティングは、ソフトウエアで起きたエラーの解析や、ITインフラの不具合を特定する業務です。

トラブルシューティングの考え方

トラブルシューティングは、基本的に消去法で考えられます。起こる可能性の高い、単純な原因から順番に対処していきます。それでもトラブルが解消されない場合は、次に起こる可能性が高い原因の解消を試みるとよいでしょう。

また、トラブルシューティングには、多角的な視点を持つことが重要です。さまざまな角度からトラブルについて考えていき、1つの問題に対して複数の解決策を試す必要があります。

トラブルシューティングのメリット

トラブルシューティングを実施する主なメリットは、スピーディな問題解決ができることにあります。問題発生から解決までの時間を短縮できるため、生産性の低下を防止できます。また、問題発生の原因を理解し予防することで、トラブルの再発防止にもつながるでしょう。

トラブルシューティングの実施手順

実際にトラブルシューティングをすることになった場合は、どのような手順で進めるとよいのでしょうか。4つの工程に分けて解説します。

状況把握

まずはトラブルの発生状況を把握する必要があります。「いつ」「どこで」「どうなったのか」など具体的にどのような問題が発生しているか、状況を詳細に把握することで効率的な問題解決につながります。

発生しているトラブルは1つとは限りません。複数の異常が発生している可能性もあるため、トラブルが発生した範囲・症状・頻度などを、ひと通り確認するようにしましょう。

問題が発生した箇所の特定

状況把握ができたら、次にどこで問題が発生しているかを特定します。起きている問題は1つであるとは限らないため、どこに問題があるか1箇所ずつ確認して、起きている問題を見逃さないようにしなければいけません。

問題がどこで起きているか分かったら、異常が起きているところの近くから確認を始めていきましょう。その後、問題発生場所の近くから遠くへ順番に確認を進めます。また、機能ひとつひとつの問題については、機能のベースとなる箇所から順に確認を進めましょう。

発生条件の特定

トラブルは1つの原因で起こるものとは限らず、いくつかの条件がそろうことで発生するケースもあります。トラブルが発生した箇所やトラブルが起こる条件を特定できたら、その解決策を探ることができるようになります。特定の状況・操作・時間帯・そのとき実行していたタスクなど、トラブルの原因につながる条件を1つずつ確かめていきましょう。

条件が特定できたら、問題が起こる条件がそろった場合に、その異常が再現されるかを実際に確かめるのも重要な作業です。

検証

発生条件が分かったら、想定されるトラブルの原因をすべて洗い出していきます。また、原因に対して対策して復旧できるかどうかも検証しましょう。

なお対策が複数ある場合は、同時に行わず、1つずつ実施するようにします。もし一度に複数の対策を実施してしまうと、どの対策によってトラブルが解決したのか、また不要な対策があったとしてもそれがどれなのか分からなくなってしまいます。

トラブルシューティングの実施と改善のポイント

トラブルシューティングを実施する際のポイントを解説していきます。また改善するとよいポイントについても解説するため、すでに実践している場合も参考にしてみてください。

対応の優先順位を決める

トラブルが複数ある場合は、一度にまとめて着手するのではなく、どのトラブルから取り組むかを決めましょう。一度に複数のトラブルに対処しようとせず順番に進めていけば、問題が複数発生した場合でも、効率よく対処できようになります。

トラブルシューティングの優先順位を決める際は、異常の重要性や影響する範囲、解決にかかる想定時間などを考慮するとよいでしょう。

段階を分けて問題に対処する

トラブルへの対処は、暫定措置と恒久措置の2つに大別できます。暫定措置とは一時的な対処で、恒久措置はトラブルが再発しないようにする対処のことをいいます。

通常のトラブルは、暫定措置で問題解決を行うのが一般的です。しかし、同じようなトラブルが繰り返し発生する場合は、暫定措置に加えて恒久措置も実施して、何度も対処しなくて済むように対策を考える必要があります。トラブルの内容や件数などで恒久措置が必要かどうかを判断しましょう。

対応手順を文書化し共有する

トラブルが継続して発生する場合には、トラブルへの対処に関する知識を体系化するようにします。また、対処法の手順は文書化して共有できるようにしておきます。手順のほかに何が起きたのかや原因なども記録しておくとよいでしょう。

対処方法をまとめて誰でも確認できるようにしておけば、次に同じようなトラブルが起きた際に、1から対策する手間を省き、素早く対処にあたることができるようになります。

ツールやサービスを活用する

ITツールやサービスを活用して、トラブルシューティングの業務を効率化すれば、必要以上に手間や時間を取られず対応できるようになります。ログ管理やシステムの監視にツールを活用すれば、異常を即座に見つけ出せるため、早期解決にもつながります。

トラブルシューティングに関する最新情報

トラブルシューティングにおいては、時代の変化にあわせさまざまな技術が取り入れられています。

AI技術

AI技術はさまざまな分野で問題解決に活用されており、通信網の監視やシステム解析などでは、人間以上の能力を発揮しています。また、対話型の社内AIチャットボットを導入して、人件費をかけずにトラブルシューティングに対応している例もあります。

AIが問題の特定や分析、解決策の提案を行えば、手間が減らせるだけでなく人件費の削減にもつながるでしょう。また、より正確でスピーディな回答ができるのもAIならではです。

遠隔サポート

近年では、遠隔操作技術を活用した効率的なトラブルシューティングも登場しています。パソコンのリモート操作、リアルタイムチャット、ファイル共有などにより、場所に関係なく迅速で効果的なトラブルシューティングが可能になりました。

また遠隔でサポートが行えるようになれば、対応部署を配置できない支社への対応にも手が回るようになります。

まとめ

ITインフラやシステムなどに問題が起きた場合は、トラブルシューティングでスピーディな原因究明を行い、再発防止策まで考えられるとよいでしょう。手順や重要なポイントを踏まえながら、社内対応に取り入れてみてください。

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