エンジニアをポテンシャル採用する方法|メリット・デメリットやポイントを解説

エンジニアの確保を進めるために、「ポテンシャル採用」の導入を検討する企業は増えています。しかし、ポテンシャル採用の基本や特徴を把握していなければ、求めるエンジニアの採用は難しくなるでしょう。本記事ではポテンシャル採用の基本と、エンジニアを採用する際のポイントについて解説します。

ポテンシャル採用の基本概要

ポテンシャル採用の基本と、その特徴について解説します。

ポテンシャル採用とは

ポテンシャル採用とは、その人の人柄や将来性、潜在能力などを評価して採用する方法を意味します。経歴や実績のみに注目するのではなく、エンジニアとしての可能性を考慮して採用するのが特徴です。

現段階でエンジニアとしての能力が低くても、将来自社での活躍が期待できる人材を採用するのがポテンシャル採用の基本です。

ポテンシャル採用では本人のやる気や気持ちも評価対象になる

ポテンシャル採用は具体的な実績ではなく、本人がどれだけ仕事に熱意を持っているのかなども評価の対象となります。例えばエンジニアとしての実務経験がなくても、「プログラミングの勉強を〇年している」「〇〇の資格取得を目指している」といった点を考慮し、やる気を感じられる人材を採用するのがポテンシャル採用です。

ポテンシャル採用は20代のエンジニアを中心に採用する

一般的にポテンシャル採用で雇用する場合、20代のエンジニアを選びます。若い人材であればエンジニア未経験でも、柔軟にスキルを習得して実務に耐えられる可能性が高いと判断できるでしょう。

逆に年齢が高いと、ポテンシャル採用よりも即戦力で働ける人材の採用が優先されます。

エンジニアの獲得においてポテンシャル採用が注目される理由

ポテンシャル採用は特にエンジニアを採用する場面で、広く活用されています。以下では、エンジニアの採用時にポテンシャル採用が注目される理由について解説します。

エンジニアの人手不足が加速している

エンジニアは需要に対して、現状は人手不足が加速している背景があります。「IT 人材需給に関する調査 」を参考にすると、将来的に2030年ごろには最大約79万人のエンジニアが不足する可能性があると予想が立てられているのです。

そのためポテンシャル採用を実施し、潜在能力やモチベーションの高い人材も優先して確保する企業が増えています。

※参考:みずほ情報総研株式会社|- IT 人材需給に関する調査 -

転職市場の活性化によって他業種の人材も採用対象となっている

転職市場の活性化および転職の一般化によって、他業種からエンジニアを目指す人も増加しています。他業種での経験はエンジニアの仕事に役立つケースもあるため、ポテンシャル採用で人材を確保する企業も多いです。

具体的に「〇〇業界で働いていた」「〇〇の経験がある」など、他業種からの転職者向けにポテンシャル採用の目安を考案するのもポイントです。

エンジニアをポテンシャル採用で獲得するメリット

エンジニアをポテンシャル採用で雇用することには、多くのメリットがあります。

応募者数の増加に期待できる

ポテンシャル採用を実施することで、応募者数が増加する可能性が高くなります。ポテンシャル採用の応募には高いハードルがないため、エンジニアに興味のある人材が集まりやすいのが特徴です。

「実務経験はないけど、エンジニアの勉強は十分にしている」といった、隠れた能力を持つ人材も確保できる可能性があります。

若手エンジニアを充実させられる

ポテンシャル採用は20代を中心とした若手を採用するため、組織の高齢化を課題としている場合にメリットがあります。将来を見込んで早めに入社させることで、仕事をしながら自社の戦力として活躍できるように育成が可能です。

自社エンジニアの技術やノウハウを若手に伝授する機会を設ければ、組織全体の生産性を高められるでしょう。

教育にかかるコストを抑えられる

ポテンシャル採用の対象となる人材は、すでにビジネスマナーなどの基本を学習している人が多くいます。そのため新卒採用とは異なり、教育にかかるコストは比較的抑えやすいでしょう。

仕事について一から教え込む手間がかからないため、エンジニア業務に関する専門的な部分の教育から着手できます。

エンジニアをポテンシャル採用で獲得するデメリット

ポテンシャル採用でエンジニアを獲得することには、メリットだけでなくデメリットもあります。

能力のある人材を見抜くのが難しい

ポテンシャル採用では、明確な実績や経歴を参考に採用ができません。そのため本当に能力のある人材を選別するために、時間とノウハウが必要になる点がデメリットです。

将来性を確実に見抜くことは難しく、予想が外れてエンジニア向きではない人材を採用してしまうリスクもあります。

早期退職のリスクがある

ポテンシャル採用の対象となる人材は、すでに退職を経験している人が中心となります。そのため「辞め癖」を持っている可能性があり、やる気の有無を見極めないと早期退職のリスクがある点に注意が必要です。

本当にエンジニアとして働くモチベーションがあるのかを、面接で見極める技術がポテンシャル採用では求められます。

即戦力のエンジニアは採用できない

ポテンシャル採用では、即戦力となるエンジニアは基本的に応募してこないと予想されます。採用した人材は時間をかけて育成し、自社の業務で基本を覚えてもらう必要があるのです。

そのため育成に多くのコストがかかり、戦力になるまで人材への投資を続ける必要があります。

エンジニアをポテンシャル採用するための準備

ポテンシャル採用でエンジニアを確保するためには、以下の準備が必要です。

求めるエンジニアの条件を明確にする

どのようなポテンシャルを持つエンジニアを採用するのかを、明確にしておく必要があります。具体的なポイントをまとめたうえで、採用を実施する関係者たちと共有するのが基本です。

条件は曖昧なものではなく、「〇〇の素質を重視する」「〇〇のスキルがある」など明確にしましょう。

ポテンシャル採用に適した求人票を作成する

ポテンシャル採用を実施する際には、採用したい人材に合わせて求人票を作成します。「未経験可」「〇〇の技術を学べる」「教育制度が充実している」など、応募者を増やすための情報を記載するのがポイントです。

ポテンシャル採用の際にはなるべく多くの応募者を集められるように、技術的な要素や専門用語をなるべく使用しない求人票の作成が望ましいです。

ポテンシャル採用の結果を評価する

ポテンシャル採用によって獲得した人材が求める能力を持っていたか、採用までのプロセスに問題がなかったかなど、結果を振り返って評価する準備も必要です。課題や問題点を洗い出し、解決策を考案して次回以降のポテンシャル採用につなげます。

ポテンシャル採用は一度で成功できるとは限らないため、何度も繰り返して採用の感覚やコツをつかんでいく工程が重要です。

ポテンシャル採用の際にみるべきポイント

ポテンシャル採用の実施時に、応募者のどこに注目すべきなのか解説します。

自主的に学習する意欲があるか

ポテンシャル採用では、エンジニアの勉強を自主的に進めてくれる人材が理想です。会社から教わることにプラスして、自主的に学ぶ気力がある人材ほど、その後の成長に期待できます。

ポテンシャル採用の面接時には、「今現在エンジニアの勉強をしているか」「今後どんなスキルや資格を取りたいか」など、学習意欲を確認しましょう。

エンジニア業務に興味があるか

エンジニア業務に興味がないと、ポテンシャル採用で雇用しても早期退職してしまう可能性が高いです。消去法でエンジニアを選んだのではなく、「エンジニアとして第二の人生を歩みたい」と本気で思っている人材かどうかをチェックするのがポイントになります。

エンジニアの業務についてどの程度理解できているか、どんな業務に興味があるのかなどを面接で聞き出すのがコツです。

柔軟な思考力があるか

エンジニアに求められる技術は進化し続けているため、新しいことを覚えられる柔軟な思考力も重要です。業務上勉強の機会が必要になっても、柔軟に対応して習得できる能力を持つ人材ほど、ポテンシャル採用で成功しやすいでしょう。

面接の際にエンジニアのトレンドを確認しているか、勉強時間や頻度はどれくらいかなどを尋ねることで、柔軟性をある程度確認できます。

ポテンシャル採用が向いている企業

ポテンシャル採用はその性質上、導入に向いている企業と不向きの企業があります。

中小企業ほどポテンシャル採用に向いている

ポテンシャル採用は採用時の競争率が低いため、中小企業に向いている採用方法です。大手企業には即戦力となる人材が集まりやすい傾向にありますが、逆に潜在能力を持つ人材は応募しにくいです。そのため中小企業ほど、ポテンシャル採用を実施することで大手企業がみつけられない意外性のある人材を確保できるでしょう。

しかし、中小企業にはポテンシャル採用で入社した人材を、じっくりと育てる余裕がないことも多いです。そこでエンジニア派遣サービスを活用し、即戦力となる人材の確保を並行して進めるのがおすすめです。ポテンシャル採用だけでなく、同時にエンジニア派遣サービスの活用も検討してみましょう。

まとめ

人材不足に悩むIT業界にとって、ポテンシャル採用は有効な採用方法の1つとして浸透しています。実績のない人材を育成し、エンジニアとして成長させることができれば、人手不足の解消につなげられるでしょう。

この機会にポテンシャル採用の基本を確認し、実際に未経験エンジニアの採用を検討してみてはいかがでしょうか。

ポテンシャル採用の実施時には、育成期間の業務を補うために派遣エンジニアを雇用するのがおすすめです。アイエスエフネットではインフラエンジニア派遣サービスを通して、多くのインフラエンジニアを企業様に派遣しています。全国で2,000名を超える技術者と、多くの拠点から提供する万全サポート体制が整っているため、すぐにでも必要なエンジニアを派遣可能です。

ぜひ一度アイエスエフネットのインフラエンジニア派遣サービスで、派遣エンジニアの採用をお試しください。

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