SESでエンジニアを採用するメリットとは?派遣との違いや採用時のポイントを解説
エンジニア不足を解消する方法の1つとして、「SES」に注目が集まっています。SESについて理解を深めることは、エンジニアを採用するパターンを増やす結果につながります。本記事では、SESの基本とメリット・デメリット、採用におけるポイントや注意点を解説します。
Contents
SESについて
まずはSESという言葉の意味や基本的な特徴について、以下で解説します。
SES(System Engineering Service)とは
SES(System Engineering Service)とは、IT領域の特定業務に対応可能なエンジニアの労働力を提供してもらうサービスです。システム・ソフトウェア開発、保守・運用など、さまざまな業務に精通したエンジニアの労働力の提供を受けて、業務を遂行することが基本となっています。特定の業務に関する能力・スキルを持つ人材を確保できるため、スムーズにエンジニア不足を解消可能です。
SESではエンジニアを「準委任契約」で採用する
SESは「準委任契約」と呼ばれる契約方法によって、エンジニアを採用することが特徴です。準委任契約には「履行割合型」と「成果完成型」の2種類があり、成果完成型は2020年の民放改正で追加された経緯があります。
履行割合型で働くエンジニアは、常駐先企業の業務を代わりに請け合うことが役割となり、「業務そのものを最後までやり遂げる」「製品を完成させる」義務はありません。そのため採用側は成果物に対してではなく、労働時間に対して報酬を支払うことが特徴です。
一方で成果完成型は、納品した成果物に対して報酬を支払うため、業務時間などは考慮されません。SESは履行割合型での契約が一般的ですが、どちらの雇用形態になるのか事前に確認しておくことがポイントです。
SESでエンジニアを採用するケースは増えているのか
SESを活用して、エンジニアを採用するケースは増加しています。以下では、SESでエンジニア採用を進める企業が増えている社会的な背景を解説します。
エンジニア不足が課題になっている企業が多い
アクサス株式会社がITエンジニア採用責任者に対して実施したアンケート調査によると、「深刻な人材不足に陥っている」が29.3%、「若干の人材不足に陥っている」が50.0%という結果になっています。約8割の企業が、ITエンジニアの人材不足を実感していることが分かります。
エンジニア不足の解消法にはさまざまなパターンがありますが、そのうちの25.6%はSESが担っていることが現状です。求めるスキル・能力をピンポイントで提供してもらえるSESは、今後もエンジニア不足解消の一手となるでしょう。
※参考:エンジニア採用責任者の9割が口を揃える本音|PR TIMES
将来的な人手不足に備えてエンジニアを採用する手段を確立する企業も増えている
みずほ情報総研株式会社の「IT 人材需給に関する調査」によると、2030年には最大で79万人のITエンジニアが不足する可能性があると試算されています。将来的には現在よりも深刻な人手不足に陥ることが懸念されます。そのため、企業はSESを含めた複数の採用方法を確立して、エンジニアを確保できるように備えることが重要です。
SESでエンジニアを採用するメリット
SESでエンジニア採用を進めることには、さまざまなメリットがあります。以下では、SESならではのメリットについて解説します。
採用にかかるコストを削減できる
SESのエンジニアを採用する際には、求人広告費や研修費などがかかりません。採用前と採用後にかかるコストが、正社員を採用するケースと比較して抑えやすいことがメリットの1つです。また、契約期間が終了すればエンジニアの確保に関わる契約費用の支払いもなくなるため、無駄な人件費を削減できます。
必要なときにだけエンジニアを確保できる
SESでは、特定の期間だけエンジニアを確保する使い方が可能です。急遽自社のエンジニアが退職した、予定よりも多くの労力が必要になったなど、緊急性の高いときにも使いやすい点がメリットです。最低限のエンジニアを確保しつつ、繁忙期にだけSESで労働力を増やすといった方法も計画できるでしょう。
必要なスキル・能力を持ったエンジニアを採用できる
SESでは事前に求めるスキル・能力を明確にしておくことで、自社に必要なエンジニアを採用できます。教育の必要などもなく、スムーズに業務に対応してもらえる点もSESのメリットです。事前に必要なエンジニアの特徴や職種を決めたうえで、SESを活用しましょう。
SESでエンジニアを採用するデメリット
SESでエンジニアを採用する際には、いくつかのデメリットもあります。以下では、SESの活用時にチェックすべきデメリットを解説します。
エンジニアの実力を見抜くことが難しい
SESで人材を採用する際には、職場見学を実施してエンジニアの能力を確認する方法が一般的です。しかし、わずかな時間だけで能力を見極めるのは難しく、実際に働いてもらわないと分からないことが多いことが実情です。また、SESの利用時には、基本的にSES会社が選んだエンジニアを採用する必要があります。そのためSES会社と正しい意思疎通ができていないと、自社が求める人材を提供してもらえない可能性もあるでしょう。
予定期間内でプロジェクトが終了しない可能性もある
SESでエンジニアを採用しても、プロジェクトが予定通り終了しないケースは考えられます。プロジェクトが延長となった場合、SESエンジニアに支払う人件費も増加するため、想定していたよりも多くのコストが必要になるケースも懸念されます。
契約内容によっては成果物に対する責任を追及できない
履行割合型での契約の場合、成果物に対する責任をエンジニアに追及できない点に注意が必要です。そのため成果物が求める仕様・クオリティに達していなくても、契約通り報酬を支払う必要があります。SESに任せる業務が成果物の品質に大きく関わる場合には、契約内容を成果完成型にするなど事前に対応が必要です。
SESでエンジニアを採用する際のポイント・注意点
SESでエンジニアを採用する際には、事前に以下のポイント・注意点を把握することも重要です。
社内でSESへの理解を深める必要がある
社内でSESという雇用形態についての知識がないと、採用したエンジニアが職場に馴染みにくくなる可能性があります。事前にSESの概要を社内に説明する機会を設け、協力し合える環境を構築しておくことがポイントです。SESで採用したエンジニアと既存エンジニアの間に壁ができないように、定期的に交流の機会を作ることも1つの方法です。
SESエンジニアに任せる業務内容を明確にしておく
SESでエンジニアを採用する際には、任せる業務内容を明確にしておく必要があります。要件が明確になっていないと、採用したエンジニアを持て余してコストを無駄にするケースも懸念されるでしょう。SESに任せる業務内容および役割を自社で確認し、その内容をSES会社に正確に伝えることが重要です。
エンジニアに対する指揮命令権を持たない点に注意
SESで採用したエンジニアに対して、企業には業務における指揮命令権がありません。エンジニアを雇用しているSES会社に指揮命令権があるため、柔軟に仕事内容の変更などが行えない点に注意が必要です。
派遣エンジニアの採用もおすすめ
人手不足解消を目指すのなら、SESではなく「派遣」を活用してエンジニアを採用することもおすすめです。
派遣エンジニアを活用するメリットについて
SESでエンジニアを採用する際には、派遣エンジニアの活用も検討されます。派遣エンジニアはSESと違って指揮命令権が派遣先にあるため、柔軟に仕事を任せられる点が特徴です。
派遣の場合も担当者にこちらの要望を伝えることで、必要なスキル・能力を持つエンジニアを紹介してもらえます。SES同様、必要な期間だけエンジニアを確保可能なため、コストを抑えやすい点もメリットの1つです。
派遣エンジニアを採用するなら「アイエスエフネット」がおすすめ
派遣エンジニアの採用なら、「アイエスエフネットのITインフラエンジニア派遣サービス」の利用がおすすめです。アイエスエフネットはITインフラエンジニアを3,000名以上育成してきた実績と、全国にサポート拠点を持つことが特徴の派遣サービスとなっています。
派遣するエンジニアを正社員として雇用しているため、派遣期間に制限が無い点も魅力の1つです。この機会にアイエスエフネットのITインフラエンジニア派遣サービスをチェックし、エンジニア確保の手段として活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
エンジニア不足が加速するなか、SESを使ってスムーズな人材確保を進める企業は増えています。今後もエンジニアを労力として提供するSESのようなサービスは、多くの企業で活用されると予想できます。
エンジニア不足解消のためにSESを検討しているのなら、派遣サービスを活用することもおすすめです。アイエスエフネットのITインフラエンジニア派遣サービスには、さまざまなスキル・実績を持つエンジニアが多数在籍しているため、求める人材をピンポイントで確保可能です。まずは、アイエスエフネットのITインフラエンジニア派遣サービスに、お気軽にお問い合わせください。
アイエスエフネットのITインフラエンジニア派遣サービスの問い合わせはこちら
よく読まれている記事
IT人材不足をまるっと解決!